LoRa

LoRaという規格名は、「長距離」を意味する英語“Long Range”からつけられています。LoRa通信は主に2つの方式に分類にされます。

1つ目はLoRaWAN
2つ目はプライベートLoRa

送信機からゲートウェイアンテナ、ネットワークサーバー等、上位機器を含めたネットワークを「LoRaWAN」と言います。
LoRaWANはSemtech/IBMが中心になって策定された規格であり、920MHz帯を利用するLPWAです。
プライベートLoRaはLoRaWANの仕様に縛られることはなく、独自仕様でのデータ送信が可能です。
例えばある都市ではLoRaWANを使用しているため、データを送る容量が11バイトという制限がありますが、プライベートLoRaの場合は電波法等の規制は伴いますが、このような制限はなく、1秒間隔で50バイト程度の送信が可能です。

Point

  • 日本では免許不要のサブギガ帯域である920MHzの特性を活かし、伝送距離が長く、障害物にも強い周波です。規格上最大10km 程度の長距離通信が可能です。
    (但し、実際の通信距離は電波状況や環境によって変動します)
  • 送信時20mA程度、待機時はその1/100という低消費電力のためバッテリー等の電源設備の負担を低減できます。
  • 使用したいエリアに基地局(ゲートウェイ)を設置し、携帯通信網を補完することができます。
    標準化団体のLoRa Allianceにより公開されているグローバルでオープンな技術仕様です。
  • セキュリティ面での不安も解消​されています。デバイスを一元化しているため、外部からのアクセスができなくなっています。

使用例

それぞれのセンサーを用いて、設定段階で合わせた一定水準以上の降雨量を観測した場合や遠隔で動作している機械の動作が止まった時、不具合による振動を感知したとき等、アラームを飛ばし、知らせるといったようなエッジ側でデータを処理し、必要なデータのみを送信する仕組みはできるということです。
LoRaWANの通信方式は、特にインフラのモニタリングや橋梁の監視、水位モニタリングなど、少ないデータを長期間発信できるセンサーが求められる現場に需要があります。監視カメラの映像データのような大容量の映像を転送することはできません。
但し、使用用途は様々ですので、用途上映像データを要する場合等、映像データ部分はLTE回線等を使用し、数値を伝送するのみの場合はLPWA回線を使用する等、臨機応変に使い分けることも可能です。

コスト

初期費用のモノ代、設置費用、通信費、ランニング費用を総計しても費用を十分に抑えることができます。

当社の実績例

T市ではLPWA回線で人口の98%カバーするといった取り組みがなされています。
弊社は、取り組みを推進しスマート農業に着手致しました。
今後の取り組みとして、地域によって異なる農地の立地状態、土壌状態、気候状況のデータを取得した上でAIロボット(機械学習系)を使用。無人トラクター・雑草駆除ロボットの利用、ドローンを活用した、より一層のスマート農業の取り組みを発展させていく予定としています。

弊社の主な取り組みは、リモートセンシングです。(観測項目:気温/湿度、土壌水分量/PH、風向/風速) 遠隔にてデータを取得することで生育状況の目安と従事者の負担軽減を目的としています。

詳しい情報をお聞きしたい方はお気軽にお問合せください。

※実際の観測画像